落ち目のソシャゲ、コンシューマーの復調
ソーシャルゲームの現在
スマホでできるソーシャルゲームは昨今、盛り上がりに欠けています。どうしても、元々の題材が有名なものではない限り、初速をとるのもかなり苦戦している状況です。
ソシャゲの売上上位も、過去にHITしたゲームが引き続き独占している状況で、新規で出たゲームがその年のTOP10に入ることは、良くて1つか2つ。リリースされたソシャゲの5割が半年以内でサービス終了してしまう現実に突入しています。
ソーシャルゲームが盛り上がらない理由
新規のソシャゲが盛り上がらない理由としては、以下が上げられると思われます。
・イベントの時間が決まっていて、生活を削らないと遊べない
・中途半端な課金ではなく、ガッツリ課金をしないと中級層~上位層にまったく歯が立たない
・他の人に対抗/嫉妬するのに疲れた
楽しむため、ストレス解消のためにゲームをしているはずなのに、そのゲームがストレスの原因となってしまっている。一般人から「ゲームは遊びじゃねぇ」というワードが見られるようになったのも、ネタだとしても異常な状態ですね。
コンシューマーゲームが復調している理由
2018年のswitchやPS4など、コンシューマーゲームの復調が目立っています。スマブラSPは1300万本も売れる大ヒット。カプコンのゲームの好調、スクエニ過去作リメイクの好調などが特徴ですね。その理由としては……。
・自分で時間を決めて遊べる(遊ばせられてる感から遊んでる感)
・基本的に課金はないので、買い切りで安心して遊べる
・リメイクでも過去の名作は現在でも楽しめる
・他人を気にせず気楽にできる
ソーシャルゲームは、どうしても多数のプレイヤーと自分を比べてしまう傾向が高いので、少しでも他プレイヤーより強くありたい、上位でありたいという意識から「遊ばせらている」感じが強くなってしまいます。そのせいで、慢性的に疲れるといった現象が強くなり、ゲームを純粋に楽しむことができなくなってしまいます。そんなことをほぼ心配しないで済むコンシューマーゲームが復調にあるのも納得ですね。
スクエニのソシャゲ戦略が大変化?
そんな中、2019年のスクエニのソシャゲ戦略が変化してきたのが顕著になっていますね。2018年末にリリースされたソシャゲ「ロマンシング・サガ リユニバース」が大ヒット。このゲームはキャラガチャですが、その他のソシャゲ要素がほぼ皆無。ゲーム内容も、強敵をいかに育成したキャラたちでクリアできるか、周回して装備やキャラ育成が中心で、あまり他人を気にしないで遊べるゲームとなっています。
今後、ギルドが実装されるとしていますが、今の状況ですとソシャゲ要素を強くしてしまう可能性が高いので、人気である内は敢えて実装はしないと思われます。
今後リリースされるタイトルもソシャゲ要素減少?
スクエニが2019年に出すソシャゲのタイトルも、ソシャゲ要素を極力排除したゲームがメインになりそうです。現在リリース間近ではないかと話題の「オクトパストラベラー大陸の覇者」も基本ソシャゲ要素はガチャのみの、他人を気にしないで済むゲームとなります。
同じく本日リリースされたスクエニの『グリムエコーズ』も同じ形式ですね。マルチなし、フレンドもなしのゲームとなっています。
同じくスクエニが今春リリース予定の「ラストイデア」は、逆にガチャ要素がなく、協力プレイをメインにしたソシャゲになります。時間をかければ強くなれる単純なゲームですね。他人と比べることはあるにしろ、ガチャという運要素と強い課金要素がないので、納得できますし、同じ進行状況・プレイ状況の人と遊べばそこらへんの問題も解決できそうです。
上記の点から、スクエニは今年ある意味ソシャゲの実験的な運用を開始していると思われます。
・ガチャ要素はあるけど、他人を気にしないで済むソシャゲ
・ガチャ要素はないけど、他人と一緒に遊ぶソシャゲ
ありきたりなソシャゲでは、なかなかヒットが難しい現在、スクエニなりに考えているのでしょう。日本人にとってスマホは生活に密着していて、ゲームもできる機器ですので、スマホゲームを辞めるといったことはゲーム会社にとって難しいでしょう。
そんな中、生き残りをかける必要がある状況で、2019年はそれができるかどうかの大転換期になる可能性非常に高いです。